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-蜜姫-
第5章 -第四章-
「……ふぅ………」
雪乃は ベッドに横になる。
「…自分の部屋は 落ち着く…かな?」
そう呟くと テディベアをギュッと抱き締め 身体を丸める。
パパとママはどうしてるんだろう?
私を ここに連れて来たのは なぜ?
彼等の言う“蜜姫”だから?
あの日………
私の誕生日の夜 お祝いしてくれた両親。
いつもと同じように ママの美味しい料理を食べて、ケーキも食べて………
プレゼントも貰って………
プレゼント!!!
雪乃は ガバッと起き上がり、学生鞄の中を見る。
「…あった……!」
誕生日プレゼントに買ってもらった、新しいピンクのスマホ。
雪乃はアドレス帳を開き、電話をかける。
『……この電話番号は、現在使われておりません…』
「……嘘………」
雪乃は愕然とする。
「パパ………どうして………?」
またアドレス帳を開き、母親に電話するが
『…この電話番号は…………』
無情にも 繋がらない。
おまけに友達のアドレスは 書き換えられたのか 繋がらない。
「……どうして?……なんで ?」
雪乃は ただ呆然と佇んでいた。