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-蜜姫-
第5章 -第四章-
「…………はい。
ええ。それは、もちろん。
……神崎様にはお世話になっておりますから……近い内に招待状をお送りいたします。
……はい。…………はい。
では、失礼いたします。」
ピッ
「……終わったのか?」
「……ええ。」
「最近 多いな?
やはりお姫様が “戻って”きたせいか?」
「……そうですね……」
雅人はフッと乾いた笑いをする。
「まあ…なぁ………
何て言ったって“蜜姫様”だからな……
その蜜を欲しがる男共は 山程いるよな。」
「……誰彼構わず 差し上げる訳には、いきませんよ……」
「それを“選別”するのが、分家とお前の仕事だろ?」
衛は コーヒーを飲みながら雅人を見上げる。
「……そうです。
蜜姫様を 正しく導きお守りするのが私の役目……」
雅人は 目を伏せる。
「で、どんな感じなんだ?
“俺達の蜜姫様”は?」
衛は 意味深に問い掛ける。
「……目覚めつつありますよ。
衛、あなたにも協力してもらいます。」
「…………はいはい。」
衛は やれやれと肩をすくめる。
「……悟は? どうする?」
「………………」
問い掛ける衛を 一瞥して 悟は部屋を出ていった。
「……まったく、アイツは………」
「……仕方ありませんね……」
悟の態度に 2人は 苦笑した。