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-蜜姫-
第5章 -第四章-
「………なんで…?
なぜ、みんな携帯に繋がらないの……?
あの日から……私が16歳になってから
全てが変わっちゃったの………?」
雪乃の目から涙が溢れる。
「……嫌だ………!
こんなの嫌っ!雅人さんは全てを受け止めろって言ったけど、そんなの無理だよ!
大好きなパパやママ、友達とも連絡取れないなんて……!会いたいのに!!
みんなに会いたくて たまらないのにっ……!」
雪乃は そのまま床に座り込み、頭を抱える。
「……蜜姫なんて……知らないっ!
そんなの……知らないっ……!!!」
雪乃がそう泣き叫んだ時
ドクンッ
身体の血が逆流するように、身体の奥が疼いた。
「………!!!!」
雪乃の身体が 熱い疼きに震える。
「……あ…………いやっ………
また………身体が………っ!!!」
あの時のように、身体が熱い。
息も荒くなる。
「……あぁっ……!何で……?
私の身体………どうしちゃったの……?」
雪乃は震える自分の身体を抱き締め、床に崩れ落ちた。
「……あ…………ぁ………
誰か……助けて………!!」
雪乃は ドアに向かって手を伸ばす。
ドクンドクンッ
「……っ………く………」
身体の疼きが、どんどん強くなる。
雪乃は這うようにドアに向かい
ガタンッ
ベッドの側にあった 小さなた棚を倒してしまった。
「!?」
その音は ちょうど廊下を歩いていた悟の耳に聞こえた。
「蜜姫の部屋………?」
ふと気になり、ドアに耳を傾けると
「…………っ……!!!」
部屋の中から 声を殺した悲鳴が聞こえ、慌ててドアを開ける。
「……蜜姫!?」
悟は倒れてる雪乃に駆け寄る。