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双眸
第3章 悦
睦鬼は方膝に肘を置き頬杖をつきながら思考する
睦鬼のそれとは比べ物にならないが瑞乃もひたすら考えていた
祝言を挙げるのは自分であること、決めたのは睦鬼であること、睦鬼に口付けをされたこと、他人が寝室へ立ち入るのを最も嫌がる睦鬼が自分を導いたこと
睦鬼が祝言を挙げる前に自分の身体を見ると言っていた、その真意を瑞乃は図りかねていた
だが瑞乃がいくら考えたところで結論より先に何故?と言う疑問ばかりが浮かぶのであった
期待と不安が思考から全身へと広がり瑞乃の身体が少し揺れる
「何時までそこに突っ立ってるつもりだ?」
睦鬼の声が静寂と思考を破った