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真夏の花びら
第4章 真夏の花びら
田中は更衣室のドアを開ける。
「校長先生、用事は済んだんですか?」
「ああ、教頭に呼ばれてね。田中君は、もうやったの?」
「もう終わりました。あれ?その手に持っている物は?」
校長は両手に持っている物を田中に見せた。
「佐々木先生が買ってきた花だよ」
校長はそう言いながら横向きで丸まっている史織に近づいて行く。そして一つの花瓶を史織の顔の横に置いた。
田中は不思議そうに見つめながら尋ねた。
「その花、どうするんですか?」
「佐々木先生は花が好きだそうだから、花と一緒に記念写真を撮ろうと思ってね」
校長は史織の肩を足で押した。
「ほら!仰向けになれ!田中先生、手を押さえてくれないか」
田中は史織の腕を床に押さえ付けた。
校長は花瓶から小さなひまわりの束を抜くと史織の口にねじ込もうした。
「口開けろ!花が大好きなんだろ!ほら!」
「ううぅあああう」
史織は必死に口を閉じて抵抗したが校長にあごを押さえられ強引にねじ込まれた。
「ぁぁお、ゴホ!」
茎の青臭さが史織の口の中に広がる。
「小さなひまわりが口から咲いて綺麗だよ」
二人はゲラゲラ笑った。
田中は史織が横を向かないよう両膝で頭を固定した。
もう一つの花瓶を持った校長は史織の足元へ移動する。
「さて、下の口には何本ぐらい入るかなぁ......」