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催眠玩具
第9章 美獣の檻

 テーブルの下の息を潜めた追いかけっこ。
 状況は私のほうが不利だ。

 なにしろ、内へ外へと太腿の上を逃げ回られるだけで感じてしまうのだから。
 指に撫でられる感触はすぐ傍にある私の性感の中心器官へと直行し……その肉を悦ばせる。

 もう……絶対、濡れてる……。
 ショーツにしみが広がっていくのは容易く想像できた。

 駄目……こんなの……ビショビショになっちゃう……。
 スカートにまでしみとおったらどうしよう。
 皆に見られたら、どう思われるだろう。

 でも……あ……。
 止められないもの。溢れるのは自分でどうにもできないもの。

 せめて、できることを。
 どうしようもなく感じさせられながら、声だけはだすまいと私は必死で歯を食いしばった。

 でも、せいぜいそれぐらいだ。
 由美の前で、口を押えることはできない。

「……転職の決断をするのは簡単でしたか?」

「いえ……ですが、亜理紗さんの考え方に共鳴するものは前々からありましから、最後には……」

 私を悶えさせながら、流暢に受け答えをする高城さん。
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