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催眠玩具
第10章 リプレイ ― 反撃 ―
「……とにかく、高城さんも、亜理紗も、今かかってるその暗示を解かないとダメね。二人とも、今日の午後の予定は?」
「私は病院に行こうと思って、全部空けてあるわ」
「僕も特に差し迫った用事はないな。月末もまだ先だし、業務のほうも比較的余裕はある」
「オーケー。じゃあこうしましょう。私の知ってる心療内科を紹介してあげるから、二人でそこに行くの。亜理紗は高城さんが女の人に触ったり触られたりしないようにガードしてあげて。それで大丈夫?」
大丈夫? というのは私にも高城さんのような危険な条件暗示がないかということだろう。私のは……高城さんの事を考えると淫らになるという暗示、そして淫らな姿を見られるということへの過敏な反応だけだ。
実を言えば、スタンガンのショックで平静に戻った高城さんと違い、私の体は今こうして二人と話していても、熱く火照ったままで、ともすればいやらしい妄想に再び囚われてしまいそうだった。
それでも、二人がこうして私の為に心を寄せてくれていることが支えとなって、私を持ちこたえさせてくれていた。
「大丈夫……と、思うわ」