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催眠玩具
第2章 生け捕られた天使
私は堕落の為の最後のひと刺しを求めて最奥へと腰を突き落とした。
感激を知った天使、そして悪魔の歓喜がひとつとなる。
「あっ……はぁっ……ああっ……ああ、あああああっ……」
両の手をつなぎ、胸を張る私たち二人。
翼をもがれたまま、背を反らして飛翔しようとする天使と悪魔。
身を焦がす官能の炎に焼かれながら、私は自分たちの姿にそんなイメージを重ねた。
すると、私たちを包む炎がいっそう激しく燃え上がる。
焼ける……焼かれてしまう!
ああ、ああ。
この身も、心も、全て……!
「う……あっ……ああっ……あああああっ!」
絶叫。
体の下で、そして中で、激しく脈動する肉。
私もまたその震えを抱きながら絶頂する。
快楽を与えてくれた肉を抜かぬまま、しばらく余韻の過ぎ去るのを待つ。
そして私は口を開いた。
「感じ、ちゃったね……」
「あ……ぅ……は……はい……」
「いやらしい子ね……初めて会った女の人にこんなにされてイッちゃうなんて」
「……それはどうでしょうね?」
「え……?」
意外な返事に私は初めて戸惑いを覚えた。
少年の目の色が変わっていた。
さきほどまでの怯えた小鹿のような顔つきではなくなっていた。
それどころか、浮かべた微笑みは何かの企みを愉しんでいるかのような……。