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催眠玩具
第13章 インサート ― 挿入 ―

「落ち着いて……名前を呼んで、私の名前を……三回、それだけでいいわ。そうしたらもう怖がらずに済む。貴女は亜理紗……貴女は私……」

 辛抱強く、暗示を与え続けるとやがて由美の体から力が抜けた。
 そして、私の命じた通りに私の名前を呼ぶ。

「亜理紗……」

「そう、あなたは亜理紗……」

「亜理紗……」

「教えてあげるわ、昨日、あなたの身に起きた事」

「亜理紗……」

「そうよ、あなたは私……私になるの」

「あ、ん……ンンッ……高城……さ……ん……あっ……アアンッ……そんな所……」

 由美が感じ始める。
 暗示が効いて心が私になりつつあるのだ。

 高城が撫でさする股の間に私も手をあてがってみる。そこはすでに湿り気を帯びていた。

 快感に紛れ込ませ、声をひそめて偽の記憶を植え付けてゆく。
 少年への淫行。理不尽に催眠術で嬲られた昨日の出来事。

 淫靡な物語に腰を震わせながら、由美の精神が亜理紗へと変貌してゆく。
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