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催眠玩具
第13章 インサート ― 挿入 ―
「可愛いわ……これが私。可愛い私の出来上がり……」
そのまま口づけしてしまいたくなるほど、私になりきって官能に蕩ける由美の顔は蠱惑的だった。
でもこれだけでは、まだ完璧ではない。
このままではまだ、由美は亜理紗ではない。
「私の眼から見ても」完璧な亜理紗にしなくてはならない。
「高城さん……お願い」
私は由美を解き放して、今度は高城の前に立った。
催眠にかかったふりをしていた高城は、私が由美を堕し終えたのを見て、素に戻っていた。
「……本当にいいのかい?」
高城が私を見つめ返す。
何度も繰り返して来た遊びだというのに、いつも彼は最後にこうして尋ねる。
「今更何を言ってるの? もう準備はできているんでしょう?」
名前を三度。それが私の催眠術。
高城をモノにしたあの日から、彼は私の従順な操り人形……いや、それ以上のパートナーとなった。
私は彼を操るだけでは物足りず、彼自身にも催眠術を身に着けさせ、私を操らせ……こんな遊びをずっと続けてきた。