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催眠玩具
第13章 インサート ― 挿入 ―

 記憶を書き換え、自分が催眠術にかけられて弄ばれる被虐の遊戯。

 高城は高城のままだったり、あるいは今回のように謎の少年に姿を変えたりして私を弄び、犯す。

 そんな筋書きも、あらゆるパターンをとうにやり尽くし、私たちの遊びはついに自分達以外の誰か……由美にまで及ぶことになったのだ。

 高城は頷き、暗示をかけ始める。まずは由美に対して。

「亜理紗……いいかい、ここにいるのは由美だ。彼女を逃がすわけにはいかない。逃がせば、僕が困ったことになってしまうからだ……僕が捕まったり、警察沙汰になったりするのは嫌だね?」

 由美が朦朧としたまま高城にコクリと頷き返す。
 亜理紗と思い込まされた自我による反応だ。催眠は間違いなく施されている。

「ごめんなさい……由美……どうしようもないの……」

 亜理紗となった由美が、謝罪を口にしながら私の口を押える。
 さっきまでの私だ。

 そう。
 ごめんなさい、由美……どうしようもないの……。

 これが私の性癖。

 抑えられない欲望。淫らに、抵抗もできずに堕とされる快楽への欲求。

 でも、貴女もきっと気に入ってくれると信じている。

 だって、私たちはずっと……仲良しだったじゃない。
 だから……。
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