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催眠玩具
第14章 肉百合となって
「落ち着いて、亜理紗……大丈夫だよ……何も心配いらない。僕がついてる……何があっても……いいかい、何があってもだ……。僕はキミを愛してる。亜理紗を……愛しているから……」
その言葉に、高城の腕の中の私は再びとろりと眼の焦点を失わせるのだろう。
かつてない絶頂の余韻に身を浸し、死に瀕したような激烈な恍惚に朦朧となりながら、私は、私のもうひとつの肉体と同化するかのような甘い錯覚に酔い痴れていた。
最愛の男に無慈悲に犯され……騙されたまま愛を捧げ、屈辱的に床に這わされながらその胸で愛の吐息を貪る。
被虐と嗜虐、愛と蔑み。
その両方を一度に。
私の欲しかったもの。
私の求めたもの。
私のすべて。
満ち……そして充ちる私。
「高城さん……私も……愛しています……」
そう。
私は車の中で、もう愛の儀式を済ませてきたはず。
それから、私を心配して二人で校舎へとやってきた。
あらかじめ待ち合わせていた通り、この場所へ。