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催眠玩具
第3章 羽化する淫夢

「そして……それから……私は……?」

 記憶を蘇らせた亜理紗はベッドの上で混乱していた。

 無理もない。
 そこから先の記憶までは戻していないからだ。

 僕のかけた後催眠暗示によって、今朝、満員電車の中で再び僕を見かけた彼女は自ら僕を誘った。今度は自分が痴女となって。

 それは、僕を充分に満足させる見事な変貌だった。

 だが、勿論それだけで終わるつもりはない。
 まだまだ楽しみたいことはいくらでもある。

 僕は乱れていた着衣を完全に脱ぎ捨て、そのついでにポケットから取り出したスマートフォンのカメラで亜理紗の裸体を捉えると、素早くシャッターを切った。

 デジタル音が響き、亜理紗がフラッシュに目をくらませる。

「何をするのっ!」

 怒声にかまうことなく、僕は悠々と画面を確認し亜理紗に見せてやる。

「よく撮れていますよ、この写真。働く女性の憧れである貴女のこんな姿が流出したりしたらどうなるんでしょうね……ふふ、案外もっと人気が出るかな……そうだな、今以上の人気者になれるでしょうね……」

 赤裸々な姿が結合部も含めて写る画面。

「ううっ……」

 再び、体をはがそうと抗う亜理紗。
 だが、慌てることなく僕は腰を動かし始める。
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