この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
催眠玩具
第4章 堕落の遊戯
お昼過ぎのこの時間まで、ホテルの中で私はたっぷりと犯された。
犯されたというより――私を作り変えるという狂気に翻弄された……そう言ったほうが正しいのかもしれない。
何食わぬ顔で私の後ろを歩く、この少年の目的は、私を犯すことではない。
私を変えてしまうことなのだ。別の、何かに。
それが怖ろしかった。
本当に怖ろしいのは、私自身にそれが実感できることだ。
恥ずかしい姿を見られれば見られるほど、淫らに。
絶頂の快感と共に、何度も何度も繰り返された暗示の言葉。
今、こうしてホテルから出て、すれ違う男たちに遠慮のない視線を向けられる度に、体の中で熱い疼きが育つのを感じる。
それどころか……。
ありったけの意志の力を振り絞ってこらえなければ、私は今にも着ている物を脱ぎ捨ててしまいそうなほどだった。
見られたい。もっと。
白昼のオフィス街で、全部。
全部見せてしまうの。
全部の、それ以上を見せてしまってもいい。