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催眠玩具
第4章 堕落の遊戯
そうしたらどんなに気持ちがいいだろう。
今、私の中でくすぶり、不満の声を上げ続けている欲求が、一気に歓声をあげて私を讃えてくれるはずだ。
それはどれほどの頂に私を運んでくれるのだろう。
その誘惑が私の心中の不安と裏腹に、胸を覆うどころか逆に張って、モデルのように歩かせる。
そんなこと、望んでいないのに……。
それなのに、体が勝手に。
そして、どの道この状態で仕事などできるわけがなかった。
打ち合わせの場で全裸になってしまう自分を想像するとゾッとする。
「……わかったわ」
あきらめて、少年に命じられた通りに駅へと向かう。
改札を抜け、ホームへと辿り着くまでに何人の視線を浴びだろうか。
どうして今日に限って、短めのスカートを穿いてきてしまったのだろう。
それとも、これも彼の催眠術……?
わからない。
催眠術にかかった事などこれまで一度もない。
TVのバラエティ番組などで見ることはあったけれど、半信半疑……正直に言えばヤラセのようなものだと思っていた。