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催眠玩具
第4章 堕落の遊戯

「フフ……どうしました? にらめっこしていても始まりませんよ。頑張らないと」

 少年のからかうような励まし。
 どうやら本当に、目を覚ましたこの男には彼の姿は見えておらず、喋る言葉も聞こえないようだった。

 頑張れ……そんな事を言われても、どうすればいいかわからない。
 そもそもこんなゲームをしたくはないのに。

「心配要らないよ。亜理紗の体はすでにどうすればいいかをわかっているのだから」

 わかっている……?
 どういう事……あっ!

 私の手が自分の意思とは関係なくスカートを掴み、少しづつ上に上げ始めていた。
 男の目がいっそう丸くなる。

「やっ……駄目っ……」

 ここに来るまで何度も引き上げた。
 だからもう、ぎりぎりなのに……。

 見られてしまうという焦りと、見られたいという欲望。
 矛盾したふたつの気持ちがせめぎ合う。

 抵抗するの! さっきやったように……。

 スカート裾の真ん中をぎゅっと掴む。
 押し下げようとする力と引き上げようとする力が衝突する。


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