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催眠玩具
第8章 ほんとうのこと
「社長……どうかしました?」
「……え?」
サチがきょとんとした顔で亜理紗を見つめていた。
まただ。
淫らな妄想。
そして、それが止まらない。
高城がサチを抱いたまま、手探りですぐ後ろの彼女のデスクを探り、サチが植物に水をやるために置いている水差しを手に取る。
そこにはまだ半分ほど水が残っていた。
ゆっくりとその水をサチの体にかける高城。
――あ、ん……濡れちゃう……
蠱惑的に潜めた声が耳に届くよう、高城の首に腕を絡めて迫るサチ。
自分にも水がかかるのをおかまいなしに、高城は水差しの中身を零し続ける。
――脱がないと……高城さんも、ねえ……
誰もいない暗がりのオフィスの一角で、お互いの服に手をかける二人。
衣擦れの音……。
「あ……は……ぅぅっ……」
これは亜理紗の自分の喘ぎ声だった。
一体なんだというのか、この淫らで生々しい空想は。