この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
催眠玩具
第8章 ほんとうのこと

「社長……」

 一瞬よろけた亜理紗の体を支えようと、サチが手を伸ばす。

「大丈夫……!」

 亜理紗は身を引くようにしてバランスを取り戻した。

「……大丈夫。ええ、昨日、体調を崩して……まだちょっと調子が悪いみたい」

 苦しい言い訳めいた表情を作り、逃げるように一番奥の自分のデスクへと向かい、途中で気付いてサチに答えを返す。

「ああ、そうだ。高城さんなら来てくれたわよ」

 そして再び彼女と目が合い、後ろめたいような気持ちで付け加えた。

「……インターフォン越しだったけど」

 昨日は一日中朦朧としていたような気がする。

 多分、眠っていたのだろう。ぼんやりとしか記憶がなかった。

 高城が様子を見に来てくれたことは薄らと憶えていたが、マンションのエントランスに立つ高城と二言、三言何か言葉を交わしただけで……その内容すら定かではなかった。

 せっかく高城が家まで来てくれたというのに。

 サチに言われる今の今まで失念していたが、大きなチャンスを逃してしまったかもしれないと、亜理紗は初めて気がついた。
/176ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ