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催眠玩具
第8章 ほんとうのこと
未織は初めて新卒採用した社員だった。
亜理紗に憧れて求職したのだと――それが採用の理由ではなかったが、亜理紗にとってその言葉はとても感動的で、面接でそう聞いたときのこそばゆいような嬉しさと気恥ずかしさは忘れられない思い出だった。
プロジェクトマネジメントできる人材として育てるつもりで採用した彼女には、この一年の間、できるだけ自分と一緒に行動させていた。
真面目で仕事熱心な未織は呑み込みが早く、今では亜理紗のスケジュール管理もませられるほどで、なくてはならない存在となった。
それは高城が冗談めかして苦情を申し立てるほどだった。
――彼女は亜理紗さんの個人秘書じゃないんですからね……
そうだ。
アート・トリルにとって女性のプロジェクト・マネージャーがいかに大切かということを彼は力説していた。
いつまでも便利に使っていてはいけない。
――彼女は亜理紗だけのものじゃないんだよ……
高城が亜理紗から奪い取るようにして未織に口づけをする。
追いすがり、倒れて床に這う亜理紗。
いつの間にか自分は裸になっており、すぐ隣には同じように生まれたままの姿の未織が切なく荒い喘ぎを漏らしていた。
床に向かって垂れた未織の髪が揺れる。
一定のリズム。
それは、並べた二人の尻に手をかけ腰を打ちつける高城のリズム。
肌を叩く激しい音のリズム……。