この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
催眠玩具
第8章 ほんとうのこと
降参だとでもいうような、素直な声色だった。
「え……本当に?」
「ああ、言ったよね? 僕は玩具を愛しているって」
その口調に再び不穏なものが宿る。
「高城敬……亜理紗は貴方に帰って貰いたいそうだ」
その言葉に高城がふらりと立ち上がる。
亜理紗は危うく床に転がり落ちそうになった。
「おやすみの挨拶をして帰るんだ……おっと、乱れた格好のまま帰っちゃ駄目だよ……ちゃんと服を直して。そうそう……でないと捕まってしまうからね」
いきり立つペニスをのろのろとした動作でズボンの中にしまうと、高城はそのままおぼつかない足取りで玄関へと向かう。
その背中を見つめながら、少年が呟いた。
「……もっとも、明日、捕まるかもしれないけれど。いや、早ければ今夜にも、かな……」
そして亜理紗に向かってニッコリと微笑む。
このまま……暗示を残されたまま返されたら……。
「駄目っ! 高城さん……」