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陽炎 ー第二夜ー
第4章 日常ーサチと八尋のその後ー
夕餉に買ってきた鰻の蒲焼きを炙り直して温める。
「サチ、ご飯炊いた?」
「うん。お皿じゃないの?」
鰻を受け取る皿を持ってきたサチに八尋が、
「この鰻をね、炊きたての白飯の上に乗せると冷めなくて美味しいんだって。町で今この食べ方が流行ってるらしいよ。鰻屋が教えてくれた。」
「美味しそう!」
丼飯の上にに炙った鰻を乗せ、食べようとしたところで市八がぐずりだす。
八尋は苦笑して、
「サチ、先に食べてしまいな?せっかく買ってきたんだから、美味しい内に食べてよ。市は私が見とくから。」
「多分お腹空いたんだと思うんだけど…」
「赤ん坊でも鰻の匂いが判るのかな?」
「鰻はまだ早いでしょ?でも市八なら食べそうだけどね。」
二人で笑い合いながら、手早く食事を済ませ、市八には粥を食べさせる。
「風呂入れてくるから、呼んだら来てね。」
八尋が裏の棟に、市八を抱いて連れて行く。
市八を湯上げし、乳を含ませて寝かしつけていると、八尋が帰ってくる。入れ替わりに、サチも風呂に向かい、湯に浸かる。
一日の疲れがとれる瞬間だった。
「サチ、ご飯炊いた?」
「うん。お皿じゃないの?」
鰻を受け取る皿を持ってきたサチに八尋が、
「この鰻をね、炊きたての白飯の上に乗せると冷めなくて美味しいんだって。町で今この食べ方が流行ってるらしいよ。鰻屋が教えてくれた。」
「美味しそう!」
丼飯の上にに炙った鰻を乗せ、食べようとしたところで市八がぐずりだす。
八尋は苦笑して、
「サチ、先に食べてしまいな?せっかく買ってきたんだから、美味しい内に食べてよ。市は私が見とくから。」
「多分お腹空いたんだと思うんだけど…」
「赤ん坊でも鰻の匂いが判るのかな?」
「鰻はまだ早いでしょ?でも市八なら食べそうだけどね。」
二人で笑い合いながら、手早く食事を済ませ、市八には粥を食べさせる。
「風呂入れてくるから、呼んだら来てね。」
八尋が裏の棟に、市八を抱いて連れて行く。
市八を湯上げし、乳を含ませて寝かしつけていると、八尋が帰ってくる。入れ替わりに、サチも風呂に向かい、湯に浸かる。
一日の疲れがとれる瞬間だった。