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恋花火***side story
第21章 不機嫌なBOY
みんなで海に行った数日後、三年のキャプテンに呼び出された。


しかも部活が休みの日にわざわざ。


声も身体も大きくあだ名は見たまんまを表す"熊"と呼ばれている、三年生のキャプテン。


少々ビビりながら言われた場所へ出向くと、一言告げられた。


「新キャプテン、よろしく頼んだぞ。」


え……


え!?


「なんでですか!?」


思わず出た本音。


我が校は進学にも力を入れているため、三年の引退は早い。


強化合宿を終えると、三年生は早々と引退し、勉学に集中する。


俺なんかよりも、ずっと技術面で上回ってる奴もいるのになんで?


疑問ばかりが浮かんだ。


「俺ら三年と、あとは一年のアンケートの結果だから。」

「アンケート!?」

「そう。去年までは監督たちが決めていたけど、今回は部員で決めたんだ。」


なぜシステムが変わったのかは知らないが、キャプテンに選ばれた以上は頑張らなければと思った。


熊先輩と別れ、向かったのは誰もいない部室。


明日からはミーティングも、準備から後片付けまで全て


自分が先頭に立ち部員をまとめていかなければならない。


早くもプレッシャーに押しつぶされそうだったけど


任されたという嬉しさも


その時は確かに感じていた。





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