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恋花火***side story
第3章 ABC-Z
すると沢田ユズキは、急に元気になった。
「うん、話さないでくれたら許す。」
許すとかって、なんだよそれ。
友達と話す話さないも勝手に決められちゃうわけ?
あーもう
本当に面倒くさい。
「それって好きじゃないんじゃね?」
また、スイに相談してしまった。
いや。相談とかそんなレベルじゃない。もはやただの愚痴だ。
沢田ユズキと付き合えるなんて幸せ者だと周囲は言うけれど
スイだけは違った。
「おまえ全然楽しそうじゃねぇもんな。」
「お、おう…」
自分でもチラッと思っていたことを、スイは躊躇せず言ってのけた。
「好きならさぁ、一緒にいたいと思うじゃん。」
「…だよな。」
なのに俺ときたら、一緒にいたいどころか、一緒にいるときでさえ早く一人になりたいとか、早くサッカーしたいとか、そればかり。
「それにおまえ今、恋愛どこじゃねんだよ。たぶん。」
スイが言う通り、俺は今そんな余裕なんかなかった。
なぜなら、最近父さんのとある事情が明るみになり
家はいつも興奮した母さんの怒鳴り声ばかりが響いてるし
それを聞いて泣き出す弟と妹の世話で精一杯だった。
…そんな俺が、唯一心から楽しめたのは
沢田ユズキとの時間ではなく
サッカーの時間だった。
「……決めた。別れるよ。」
「うん。その方がいいと思うよ。」
スイに背中を押され、ついに俺は決意した。
沢田ユズキと別れることを。
決めたら即行動。
俺は翌日の放課後、早速沢田ユズキを呼び出した。
「うん、話さないでくれたら許す。」
許すとかって、なんだよそれ。
友達と話す話さないも勝手に決められちゃうわけ?
あーもう
本当に面倒くさい。
「それって好きじゃないんじゃね?」
また、スイに相談してしまった。
いや。相談とかそんなレベルじゃない。もはやただの愚痴だ。
沢田ユズキと付き合えるなんて幸せ者だと周囲は言うけれど
スイだけは違った。
「おまえ全然楽しそうじゃねぇもんな。」
「お、おう…」
自分でもチラッと思っていたことを、スイは躊躇せず言ってのけた。
「好きならさぁ、一緒にいたいと思うじゃん。」
「…だよな。」
なのに俺ときたら、一緒にいたいどころか、一緒にいるときでさえ早く一人になりたいとか、早くサッカーしたいとか、そればかり。
「それにおまえ今、恋愛どこじゃねんだよ。たぶん。」
スイが言う通り、俺は今そんな余裕なんかなかった。
なぜなら、最近父さんのとある事情が明るみになり
家はいつも興奮した母さんの怒鳴り声ばかりが響いてるし
それを聞いて泣き出す弟と妹の世話で精一杯だった。
…そんな俺が、唯一心から楽しめたのは
沢田ユズキとの時間ではなく
サッカーの時間だった。
「……決めた。別れるよ。」
「うん。その方がいいと思うよ。」
スイに背中を押され、ついに俺は決意した。
沢田ユズキと別れることを。
決めたら即行動。
俺は翌日の放課後、早速沢田ユズキを呼び出した。