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恋花火***side story
第24章 DAYS
人生はバランス良く出来ていると思う。


幸せのあとにはトラブルが待っているのが常だから。









茜から連絡が来た。


前から思っていたけど


茜ってタイミングの悪さがプロ級。


勘違いした菜月ちゃんは、俺の元を飛び出した。


探すにしても、どこを探せばいいのか見当もつかない。


迷ってる間に、茜が来た。


菜月ちゃんがいなくなったことを伝えると、茜は俺にキレてきた。


「好きな女なら何がなんでも捕まえとけよ!」

「…そんな簡単に言うなよ。」

「あたしの気持ち知ってるでしょ?」

「うん。」

「陸は贅沢だよ。あたしは絶対無理だけど、陸は可能性があるのに手離すの?」


可能性?


そんなもん1%だってないよ。


「ていうかあんた半袖で寒くないの?」


言われて気付く、外の気温の低いこと。


この寒さの中菜月ちゃんは飛び出して行ってしまった。


好きな女の子にそんなことをさせて


俺はどこまで最低なんだよ


「…俺向こう見てくる」

「あたしはあっち行く。見つけたら連絡するね。」


けれど、探しても探しても菜月ちゃんは見つからない


…俺なんかが見つけられるはずはない


逃げてばかりで


諦めてばかりの俺は


菜月ちゃんの行きそうな場所さえわからなくて







「陸先輩」


その声に振り返ると、そこにはタケルがいて


「……よかった、菜月ちゃん…」


茜から連絡をもらったタケルは、菜月ちゃんを見つけてきた。


……やっぱり敵わない


勝てるはずなんか、初めからなかった。


わかっていたのにね……


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