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恋花火***side story
第4章 年上キラー
三年になり、いきなり勉強もハードになった。
すでに冷戦状態だった両親だけど、父さんが行きたい高校を目指しなさいと、背中をおしてくれた。
志望校はサッカー強豪校で、進学校。
どうしてもそこに入りたいので、塾へ通うことになった。
「相原くん居残りね。」
サッカーをしながら勉強するというのは、想像以上に大変で。
進学校志望コースの抜き打ちテストでは、毎回最下位だった。
「ここはこの公式当てはめるんだよ。」
塾の講師は女だった。
見た目ちょっと派手で心配だったけど、こんな俺の居残りにいつも付き合ってくれて、いい先生だった。
「相原くん、気をつけて帰ってね。」
「先生こそ。」
「ふふ、ありがと。」
先生からはいつも、香水か何かわからないが、いい匂いがしていた。
塾に通い始めて2ヶ月。確かゴールデンウィーク明けの事。
俺は初めて、抜き打ちテストで高得点をとった。
なのに、
「今日の居残りは相原くん。」
そう言われた。
はぁ?なんでだよ。
手元にあるテストは93点。
なのになんで?
不思議に思いながらも、先生に従い教室に残った。
「お待たせ。」
今日も先生はいい匂いをさせながら、俺の座っている隣の席に座った。
いつもは向かい側に座るのに、なんでだ?
たぶん俺は相当間抜けな顔をしていたと思う。
先生は俺の顔を見て、面白そうにキャハハと笑った。
「これ頑張ったご褒美。あげるよ。」
差し出されたのは映画の前売り。
それを窓口で提示すると、なんでも好きな映画が観れるってやつ。
……これ、茜にあげたら喜ぶかも。
あのおっかねー彼女とでも使えばよくない?
「嬉しそうな顔しちゃって。彼女と行くの?」
「や、彼女はいないっす。」
「えーほんと?相原くんかっこいいのに。」
「全然です。」
「じゃあ、たまに塾に迎えに来るあの子は彼女じゃないの?」
あの子とは、茜の事だ。
茜は彼女とデートをして帰りが遅くなると、帰り道が怖いという理由でわざわざ塾に顔を出し、そして俺と帰るという謎の行動をしていた。
だったらもっと早く帰ればいいのに変な奴。
「彼女じゃないです。あいつは友達……」
言い終わる前に
頬にチュッてキスされた。
すでに冷戦状態だった両親だけど、父さんが行きたい高校を目指しなさいと、背中をおしてくれた。
志望校はサッカー強豪校で、進学校。
どうしてもそこに入りたいので、塾へ通うことになった。
「相原くん居残りね。」
サッカーをしながら勉強するというのは、想像以上に大変で。
進学校志望コースの抜き打ちテストでは、毎回最下位だった。
「ここはこの公式当てはめるんだよ。」
塾の講師は女だった。
見た目ちょっと派手で心配だったけど、こんな俺の居残りにいつも付き合ってくれて、いい先生だった。
「相原くん、気をつけて帰ってね。」
「先生こそ。」
「ふふ、ありがと。」
先生からはいつも、香水か何かわからないが、いい匂いがしていた。
塾に通い始めて2ヶ月。確かゴールデンウィーク明けの事。
俺は初めて、抜き打ちテストで高得点をとった。
なのに、
「今日の居残りは相原くん。」
そう言われた。
はぁ?なんでだよ。
手元にあるテストは93点。
なのになんで?
不思議に思いながらも、先生に従い教室に残った。
「お待たせ。」
今日も先生はいい匂いをさせながら、俺の座っている隣の席に座った。
いつもは向かい側に座るのに、なんでだ?
たぶん俺は相当間抜けな顔をしていたと思う。
先生は俺の顔を見て、面白そうにキャハハと笑った。
「これ頑張ったご褒美。あげるよ。」
差し出されたのは映画の前売り。
それを窓口で提示すると、なんでも好きな映画が観れるってやつ。
……これ、茜にあげたら喜ぶかも。
あのおっかねー彼女とでも使えばよくない?
「嬉しそうな顔しちゃって。彼女と行くの?」
「や、彼女はいないっす。」
「えーほんと?相原くんかっこいいのに。」
「全然です。」
「じゃあ、たまに塾に迎えに来るあの子は彼女じゃないの?」
あの子とは、茜の事だ。
茜は彼女とデートをして帰りが遅くなると、帰り道が怖いという理由でわざわざ塾に顔を出し、そして俺と帰るという謎の行動をしていた。
だったらもっと早く帰ればいいのに変な奴。
「彼女じゃないです。あいつは友達……」
言い終わる前に
頬にチュッてキスされた。