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恋花火***side story
第31章 冷たいキス
そのあと、俺たちの高校が勝利したと伝えられた。


嬉しかった。




そして決勝の日の朝


主治医から話があった。


昨日はレントゲン、CTを撮ったんだけど


もしかしたら、ヒビだけじゃないらしいということだった。


腱の部分にも損傷が見られたって話。


それはもっと精密検査をしなければわからないけど


わかりやすく言えば、90%、今のように走れない。


主治医は、そう断言した。


…どういうこと?


昨日はヒビだけだって言ってたじゃん。


また元の通りに走れるって言ってたのに……


「絶望することはない。普段通りの生活には何も支障はないから。」


主治医は優しく微笑みそう言ったが


俺からサッカー取り上げたら


何が残るって言うんだよ


普段通りなんか望んでない


走れなきゃ意味がない。






そういえばこの話のあと


フラッと栗林翔太が病室に来た。


二川原ちあきと栗林翔太も付き合ってるとかなんとか言われたけど


今の俺にはそんなことどうでもいい。


もうサッカーが出来なくなる。


その事で頭は支配されていた。


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