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恋花火***side story
第35章 潮騒
電車に長く揺られ


終着駅は知らない駅。


降り立つと、そこは海の匂いがしなかった。


知らない町並みを歩く。


ここには、俺を知る者も、菜月を知る者もいない。


海の匂いがしないその街は


まるで別の世界に来たみたいだ、と思った。


…そう、きっとここはさっきまで俺らがいた世界とは違う。


無意識に、菜月の手をとった。


ちっこくて、細い指。


この手に何度も救われたね。


…ありがとう。


菜月がいなかったら、俺はどうなってたかわからない。


絶望した運動会の日


それを希望に変えてくれたのは


菜月


おまえだから。


あの日から


ずっと特別だった。


ずっと大好きだった。


ずっと一緒にいたいと思った。








北を求め旅立つ白鳥


行き先も目的もはっきりとしている白鳥


…俺の行く先は?









今、俺が行こうとしているのは


菜月のいない世界。
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