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恋花火***side story
第6章 青春のヒカリ
熱があるから、塾を休む。
塾に電話をかけ、事務の人に伝えた。
すると数分後、塾から折り返しで連絡がきた。
エリカだった。
「今から行ってもいい?」
「え、どこに?」
「陸の家。」
「いや、それはちょっと」
本当は塾を休んで、いつもの階段をダッシュする予定だった。
熱なんかほぼほぼ下がったし。
それより明日のために走りたいと思って。
「すぐ帰るから…それにもうすぐ模試でしょ?そのためのプリントもあるの。」
そういう事情なら、プリントをもらったら要件は終わる。
そしたらすぐにダッシュできる。
なので俺は了解と返事をした。
「初めまして。」
エリカは俺の家族に自己紹介をした。
少し派手な見た目と香水の匂いで、うちの親は二人ともキョトンとしてたと思う。
弟はなんか警戒して近寄ってこないし、妹に至っては人見知りして泣きっぱなし。
「妹さん、人見知り強いの?」
「や、気分によるのかな?茜には…」
うっかり茜の名前を出してしまい
ヤバイと思ったが時すでに遅し。
「…あの子、ここに来たことあるの?」
上手に嘘なんかつけない。誤魔化したって余計に事態を悪化させるだけな気がして、正直に答えた。
「…そうなんだ。」
エリカは黙り込んで、なにも喋らなくなった。
「今日あかねはー?」
なんというタイミングの悪さ。
空気なんか読めるはずない弟が、茜の名前を出してきた。
「あかねに会いたいなぁ」
もうどうすることも出来ず、俺はエリカの手を引き家を出た。
エリカは俺から数歩後ろを、ただ黙ってついてきた。
耐えられないほど重い空気が流れる。
歩いていると、茜に遭遇…。タイミングの悪さが神がかってるよ。
もうどうなってもいいや。
半ば投げやりにそう思った。
塾に電話をかけ、事務の人に伝えた。
すると数分後、塾から折り返しで連絡がきた。
エリカだった。
「今から行ってもいい?」
「え、どこに?」
「陸の家。」
「いや、それはちょっと」
本当は塾を休んで、いつもの階段をダッシュする予定だった。
熱なんかほぼほぼ下がったし。
それより明日のために走りたいと思って。
「すぐ帰るから…それにもうすぐ模試でしょ?そのためのプリントもあるの。」
そういう事情なら、プリントをもらったら要件は終わる。
そしたらすぐにダッシュできる。
なので俺は了解と返事をした。
「初めまして。」
エリカは俺の家族に自己紹介をした。
少し派手な見た目と香水の匂いで、うちの親は二人ともキョトンとしてたと思う。
弟はなんか警戒して近寄ってこないし、妹に至っては人見知りして泣きっぱなし。
「妹さん、人見知り強いの?」
「や、気分によるのかな?茜には…」
うっかり茜の名前を出してしまい
ヤバイと思ったが時すでに遅し。
「…あの子、ここに来たことあるの?」
上手に嘘なんかつけない。誤魔化したって余計に事態を悪化させるだけな気がして、正直に答えた。
「…そうなんだ。」
エリカは黙り込んで、なにも喋らなくなった。
「今日あかねはー?」
なんというタイミングの悪さ。
空気なんか読めるはずない弟が、茜の名前を出してきた。
「あかねに会いたいなぁ」
もうどうすることも出来ず、俺はエリカの手を引き家を出た。
エリカは俺から数歩後ろを、ただ黙ってついてきた。
耐えられないほど重い空気が流れる。
歩いていると、茜に遭遇…。タイミングの悪さが神がかってるよ。
もうどうなってもいいや。
半ば投げやりにそう思った。