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恋花火***side story
第7章 僕らはみんな太陽の下で
後半開始。


東三中の奴らは息が上がっている。


俺たちもそうだけど、もっと。


だけど大石タケルだけは、試合終了間際まで余裕の表情をしていた。


もったいない。


誰にもその能力を活かしてもらってない。


いや、活かせる奴が東三中にはいないんだ。


その能力は味方にとっては最高の武器となり、敵にとっては脅威だ。


試合終了。


俺たちの勝利。


負けたというのに、東三中の奴らは悔しがる様子もなく笑ってる姿が印象的だった。


逆に、勝ったけど俺はただただ悔しかった。


今回勝てたのは俺らの実力ではない。


向こうのチームワークが悪いだけ。


なんの努力もせずに勝利を手にしたことが、なによりも情けなくて。


全然喜べなかった。



しばらくすると、次の対戦相手が決まる試合が始まり


部員何人かで試合を見た。


次こそ本気出さなきゃ勝てそうもない。


やっぱりサッカーの試合を見ていると、いつのまにか夢中になってしまう。


"プロでも目指してるの?"


無意識にため息が漏れた。
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