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恋花火***side story
第8章 プレゼント
そして迎えた高校受験。
エリカに特訓された甲斐あって、自己採点もまずまず。
受験を終えてからは学校に行かなくてもいいんだけど、名残惜しくて。
それはみんな同じらしく、ほとんど全員が毎日登校した。
学校からはまっすぐエリカのマンションへ帰り、夕飯を食べてから家に帰る。
たまにそれに郁もついてきた。
「今日会える?」
とある日、エリカから連絡が来て、学校からまっすぐエリカのマンションへ向かった。
部屋のドアを開けて驚いた。
エリカの顔色がものすごく悪かったから。
「どうしたの?具合悪いの?」
「…ちょっとだけ。」
「ご飯食べた?」
「まだ…」
リビングのテーブルの上にはヨーグルトの空があるだけだった。
とりあえずフラフラのエリカをベッドに寝かせ
俺はおかゆを作った
弟が風邪の時や妹の離乳食によく作ったから、おかゆは簡単に作れる。
「エリカ起きれる?おかゆ出来たよ。」
そう声をかけると、エリカはゆっくりと起き上がった。
「…陸?」
「ん?」
いつもはこんな時名前で呼ばないのに
でも嬉しい。
名前で呼ばれるのって嬉しいんだな。
女の気持ちが少しわかった。
「優しいね。」
そう言ってエリカはポロポロと涙をこぼした。
…あれ、おかしいな
俺までなんか泣きそうだ
「陸…、ぎゅーってして…」
エリカが壊れちゃわないように、力の加減をしながら抱きしめる。
本気出したらポキって折れちゃいそうなほど華奢な身体。
「なんで泣いてるの?」
茜、俺はやっぱり知らないふりは出来ないみたいだ。
涙の理由を問いかける。
「あんまり幸せでさ…」
エリカは泣いた。
幸せだと言って、泣いた。
エリカに特訓された甲斐あって、自己採点もまずまず。
受験を終えてからは学校に行かなくてもいいんだけど、名残惜しくて。
それはみんな同じらしく、ほとんど全員が毎日登校した。
学校からはまっすぐエリカのマンションへ帰り、夕飯を食べてから家に帰る。
たまにそれに郁もついてきた。
「今日会える?」
とある日、エリカから連絡が来て、学校からまっすぐエリカのマンションへ向かった。
部屋のドアを開けて驚いた。
エリカの顔色がものすごく悪かったから。
「どうしたの?具合悪いの?」
「…ちょっとだけ。」
「ご飯食べた?」
「まだ…」
リビングのテーブルの上にはヨーグルトの空があるだけだった。
とりあえずフラフラのエリカをベッドに寝かせ
俺はおかゆを作った
弟が風邪の時や妹の離乳食によく作ったから、おかゆは簡単に作れる。
「エリカ起きれる?おかゆ出来たよ。」
そう声をかけると、エリカはゆっくりと起き上がった。
「…陸?」
「ん?」
いつもはこんな時名前で呼ばないのに
でも嬉しい。
名前で呼ばれるのって嬉しいんだな。
女の気持ちが少しわかった。
「優しいね。」
そう言ってエリカはポロポロと涙をこぼした。
…あれ、おかしいな
俺までなんか泣きそうだ
「陸…、ぎゅーってして…」
エリカが壊れちゃわないように、力の加減をしながら抱きしめる。
本気出したらポキって折れちゃいそうなほど華奢な身体。
「なんで泣いてるの?」
茜、俺はやっぱり知らないふりは出来ないみたいだ。
涙の理由を問いかける。
「あんまり幸せでさ…」
エリカは泣いた。
幸せだと言って、泣いた。