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恋花火***side story
第9章 SAYONALOVE
「陸。」


エリカの部屋の前でまたメソメソしていたら


なんと茜が現れた。


なんで?


「…さっきエリカさんが会いに来た。」

「えっ」

「…なんか謝られた。あの時はごめんねって。」

「それでエリカはどこ行ったの!?」

「わかんない。わかんないけど…もし、陸がマンションにいたら…通報しといてねって言われて…」


エリカは


どっか遠くに引っ越したらしい


引越し先は秘密。


エリカは茜に手渡していたものがあった


それはミサンガだった。


…おい


これだいぶ前に流行ったやつじゃん


それにエリカは不器用だから


なんかヨレヨレしちゃってんじゃん


長さも足りねー


腕にも足にもつけられないほど短い


「バカじゃねーの」


"あんたはサッカーのことだけ考えてればいいの"


あんなに反対してたくせに


なんなんだよ



「うっ…ううう」

「はっ?」


なぜか茜がいきなり号泣し始めた。


「うわぁぁぁん」

「ちょっ…なに!?どうした!?」


茜は泣きながらギュウッと抱きしめてきた。


こいつはなぜ泣いているんだろう


そもそも俺らになにがあったか知らないはずなのに


…いや。


そういえばいつも、言わなくても茜はなんでも知ってたな。


…おかしい。


さっきあんだけ泣いて、もう涙は枯れたはずなのにな


大泣きする茜を見ていたらつられた


人って抱きしめられると泣きたくなんのかな


「一緒に泣くか。」


それっていつかの俺のセリフ


人のセリフ勝手にパクるなよ。


俺は泣いた


泣いてる茜の腕の中で


ひたすら泣いた。








俺の涙を隠すように舞い散る桜吹雪


______桜前線とともに、エリカはいなくなった。
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