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恋花火***side story
第14章 彼女と雪と涙
そこの店のすぐ裏には、ホテルが多く立ち並ぶ通りが伸びていた。


いわゆるラブホ街。


色とりどりの看板とネオンで、そこの通りはクリスマス関係なくチカチカ光ってる。


クリスマスだから、そこの通りはカップルで溢れてる。


…俺はラブホとか無理。


偏見かもしれないけど、なんだか汚らわしい感じがして。


別に俺たちもエッチはするし、部屋でしようがラブホでしようがやる事はひとつなんだけど


やたらと派手なネオンが、下品な気がして嫌だった。


菜月おせー。さみー。


ネオンを眺めながらそう思っていると、ふと、見たことのある後ろ姿を発見した。


…俺の母親だった。


誰だか知らないけど男と歩いている。それも腕を組んで…



"今日お母さん残業だから。先に寝ててね。"


今朝そう言って仕事に出かけたはずの母親が、なぜここにいるのか。


もしかしていつも、仕事だと言ってこうして男と会っているのだろうか。


運動会、参観日、二者面談、卒業式や入学式。


その全てを我慢していたのに


どういうこと?


俺は母親に気付かれないようそっと看板の陰に隠れた。


女の顔した母親が男と笑い合っている姿が見えた。


そうして二人は


下品なネオンで彩られたホテルの中に消えて行った。









「お待たせ!」


気付けば、菜月が目の前に立ってた。


「遅くなっちゃった!ごめんね。」


菜月は俺の心情なんか丸無視で、ニコニコ笑ってた。


「…おせーよ。」

「ごめん。」


おまえが買い物なげーから、余計なもん見ちゃったよ。


「どこ行くの?」


俺は菜月の手を強く引っ張り、嫌だったはずのラブホへ向かう。


「えっ、やだ!」

「いーから来いよ。」

「嫌!」


頑なに嫌だと訴える菜月にイライラした。


「菜月のせいじゃん。」

「……それって、タケルのお母さんのこと?」


…なんだ、菜月も見てたのか。だったら話は早い。


「そう。」

「…ごめん。」


菜月は謝ってきた。


今のは完全にやつあたり。


なのに素直に謝る菜月に、余計に腹が立った。
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