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文句言いっこなしの三重奏
第6章 カノン


『もういいわ。ちょうどお風呂できたから、ちゃっちゃと入ってきなさいな。』

『…へーい。』


実際、ほのりはどう思っているんだろう。
こんなルール…ほのりは好き放題やられて、嫌になってやしないのか。


『あ!そうだ勇祐。その前にちょっと、玄関の電球替えて来てくれる?』

『…はあ?』


それに、ほのりの気持ちは…?
今となっては体まで許してる仲だけど…やっぱり、どちらかを好きなんだろうか。


『お母さんじゃ台に乗っても手が届かないのよ〜。台は納戸に仕舞ってあるからね。』

『いらないよ別に台なんて。てゆーか、誰も了解してないんだけど。』


昔から、僕ら二人に好意的なのは事実だけど…でも果たして、そこに恋愛感情はあるのだろうか?


ほのりの言う“好き”は、家族に対しての好き、なんかと同等…あるいは、その延長線上に位置するような感情の気がしてならない。
ましてや、天然だし…
あまり自覚のないままに、ここまできてるって可能性は大いにあり得る。



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