この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
文句言いっこなしの三重奏
第7章 和音
『や…あっ…』
古典の授業後。案の定、クラスのノート回収と提出を命ぜられた僕は、無事にお役目を果たし。ついでの説教も食らって職員室を出た。
『そこぉ…あッ…あッ…』
その道すがら、普段なら使わないトイレに入ったのが、いけなかったのか。
『あッああんッ…いいっ…』
隣の空き教室から聞こえる、声と音。
すごいな。フツーにヤッてんだけど。
『…声出すなっつってんじゃん。』
『あんんっんっんっ…!』
キスしたところで漏れてるけどな……しかも、めちゃくちゃスパートかかってきてる…
『ン…だめ…っ…もう…もっ…っ!』
ちょっとマジかよと引きつつ…それでも若干、興奮はしてくる訳で。こうなったら、最後まで聞き届けようか。どうせもうすぐ、終わりっぽいし。ついでに、声の主の顔でも拝んでやろうかと思いついた。