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文句言いっこなしの三重奏
第7章 和音


『や…あっ…』


古典の授業後。案の定、クラスのノート回収と提出を命ぜられた僕は、無事にお役目を果たし。ついでの説教も食らって職員室を出た。


『そこぉ…あッ…あッ…』


その道すがら、普段なら使わないトイレに入ったのが、いけなかったのか。


『あッああんッ…いいっ…』


隣の空き教室から聞こえる、声と音。
すごいな。フツーにヤッてんだけど。


『…声出すなっつってんじゃん。』

『あんんっんっんっ…!』


キスしたところで漏れてるけどな……しかも、めちゃくちゃスパートかかってきてる…


『ン…だめ…っ…もう…もっ…っ!』


ちょっとマジかよと引きつつ…それでも若干、興奮はしてくる訳で。こうなったら、最後まで聞き届けようか。どうせもうすぐ、終わりっぽいし。ついでに、声の主の顔でも拝んでやろうかと思いついた。



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