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文句言いっこなしの三重奏
第7章 和音
『ウソだよウソ!英、お前ってホンット肝っ玉小さいよな!』
腹を抱え笑いまくる岡田先輩は、すっかりいつもの調子だ。この人…本当に読めない性格してる…
『笑えませんよ、マジで…。うちの主将は、デリカシーに欠けすぎです…』
『いやぁーウケる!そんだけ実力ありゃ〜無敵だろうに。ナイーブすぎて…本番までは、生まれたての子鹿ちゃんだもんな!(笑)』
愉快そうな先輩の目元には、心なしか涙が滲んでいる。この…っ言っていい冗談と悪い冗談があるでしょうに!その上泣き笑いって…どういう無神経さだよ?!内心イラっとして、少し文句を言ってやりたくなった。
『…言わせてもらいますけど。
ナイーブが分かってて、何で僕を中(なか)に推したんですか。』