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文句言いっこなしの三重奏
第9章 休符
『ハナちゃんそれー、答えとしては0点だからな。一番を教えろっつってんのにさ。』
『仕方ないだろ、全部うまいんだから。』
別にお世辞とかではない。
本当に、ほのりの作る料理はどれも美味しいんだ。味付けも好みだし、見た目の彩りだって申し分ない。むしろ、家で食べるおふくろの味よりも…この弁当の方が数段うまいんだから。嫌いなものも、入れられてないしな。
『へぇへぇ、ごちそーさまー。オレ、食後の飲みもん買ってくるわ。』
早食いの中田が席を立って、間もなく。
僕も食べ終え、弁当を片していると…
『ねぇねぇ英くん、鵜川くんてどんな人…かなぁ?』
まだ居た女子が、話しかけてきた。
『さあ…普通に、モテる奴じゃないの?』
『性格は?何かこう…弱点とか。』
『弱点…?そりゃ、グリンピースかな…』
さっきまで弁当の話題だったから。あまり深く考えずに、そう口走ってしまった。