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文句言いっこなしの三重奏
第9章 休符
崇臣の話は要領を得ていて、事態の飲み込めていない僕にもよく分かった。さすが崇臣…頭いいし、頼りになる。
『じゃあ…僕らは、何をしたらいいんだ?』
『とにかく、まずは状況を外から見ることだ。…って言っても、今までそういう話がクラスに出てなかったんだから、かなり分かりにくいやり方なんだと思うよ。午後からは…なるべく注意しながら、見といてくれな。』
『うん、分かった…』
『おれも一応、気にしておく。だけどクラスが違うから、あまり期待できない。…勇、頼んだぞ。』
僕らの知らないところで、ほのりが嫌な目に遭っているかも知れない…
突然の話に驚いて、戸惑いもしたけど。
でも、だけどもし、本当にほのりが辛い思いをしているとしたら。それは絶対、僕らが助けてあげなきゃと、使命感に燃えたのだった。