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文句言いっこなしの三重奏
第10章 クレッシェンド


5年生に上がり、二年に一度のクラス替えがあった。
またしても崇臣だけ別クラスで、これで卒業まで僕らとは離れ離れだと嘆いていた。幸い、佐伯とはクラスが離れ、元木ユミコは僕らと同じクラスになった。


すっかりイジメの恐怖からも解放され、ほのりは毎日、昔のようによく笑うようになっていた。そんな、五月の折…


『ほの!どうしたんだよ?!』


ある朝、ほのりは眼帯をして現れた。


結膜炎とか、そんなんじゃない。
だって、青アザが目の上にもできていた。


『えへへ、昨日ちょっと転んじゃったの。』


僕と崇臣は悟った。


また、新たなイジメが始まったと─────



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