この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
文句言いっこなしの三重奏
第10章 クレッシェンド
『で、結局どうするわけ?ミキちゃんに協力するの?それとも、あんたの幼馴染にちょっと痛い目でもみてもらおーか?』
納得できない矛先をほのりに向けるって…まるで筋が通ってないんだよ、お前らの言い分は!どうせいたぶるなら、一番勝てそうな相手がいいのか?!…下らない。つくづく卑怯な生き物だな、女って。
『ほのりには──』
“絶対に手を出すな”
そう言いかけて席を立った瞬間、
『…なら、話は簡単だな。』
真横から飛んできた声に、一同、唖然とした。
『は…?』
『えっ?!』
『きゃあああ…!』
それは半ば、恐怖にも似た驚きで。
なぜならそれは…
『つまりデートのお誘いっしょ?おれは全然、大歓迎だもんな〜』
そこには話の元凶が───
涼しい顔した崇臣が、立っていたからだった。