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第2章 アンサンブル

──幼馴染その③
英 勇祐（はなぶさ ゆうすけ）
とりたてて取り柄のない僕を含め…三人は、幼稚園の頃からの幼馴染。高2になっても続くこの関係には、少し、裏がある。


『…崇臣。こんな人目につく場所で、節操のないことをするな。』

『何言ってんだよ？したもん勝ちだって、そーいうルールだろーが。』


僕と崇臣はライバル。
初恋の相手、ほのりのことを


『二人とも、ケンカはダメだよぉ？』


ずっと取り合ってきた。


『ほのりもボヤボヤするなよ。崇臣がすぐ、調子に乗るだろ。』


崇臣に肩を抱かれたままのほのり。
その腕を掴んで、やや強めに引っ張った。