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文句言いっこなしの三重奏
第12章 ソナチネ
『それってあれだろ?対戦するやつ?』
『そ!コマンド入れまくるやつだから、ほのは苦手なやつだよ。』
『じゃあ、僕らだけで盛り上がるな!楽しみ〜!』
向き不向きは誰にでもあるし、さらには趣味趣向だってある。女子には全く面白くないゲームも、男子の間では大ブームだったり。逆に女子のハマるものは、大抵が男子には理解し難いものだった。
つまりはちょうどこの頃、僕ら三人には“男女”という目には見えない壁が出来つつあった。仲が良いのは変わらないが、ほのりには女子同士の時間が、僕らにも男だけの時間が、それぞれ必要となっていた。