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文句言いっこなしの三重奏
第12章 ソナチネ
『…え、どうして?』
『別に変じゃないだろ?前はずっと一緒に帰ってたし、クラスだって同じなんだからさ。』
ほのりを守る為だ、とは言えなかった。イジメが確定しているわけじゃないし、そう言うと断られそうな気がしたから。
『…でもあたし、最近はユミコちゃんと帰ってるから…』
『崇臣が学校休んでる間だけでいいよ。ほら、先生も言ってるだろ?なるべく下校は誰かと一緒にって。』
元木ユミコとは、通学路が途中までしか一緒じゃない。二人が別れてから自宅までの間、ほのりに何か起こらないとも限らない。もしかすると、ケガをさせられた相手は通り魔的な…第三者なのかも知れないと、言いながら思った。