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文句言いっこなしの三重奏
第3章 前奏曲
『んも〜二人とも笑ってて意味分かんない。でも、とにかく勇くん!あたし応援してるからね?崇くんと一緒に観に行くから。勇くんのかっこいい所、ちゃーんと見てるからね!』
『…う、うん。頑張るよ…』
『っははは!ほのりは天然ドSだなぁ〜?』
崇臣は大笑いして、僕の肩を組んだ。
もともと、ほのりは天然、僕は内向的。そのどちらにも該当しない崇臣は、昔から僕らの調整役を担うことが多かった。
『どえす…?』
『そ、意地悪ってこと☆』
『えぇ?!意地悪は崇くんでしょぉ?さっき勇くんを待ってた時も、あたしのこと散々イジメてきたくせにぃ!』
『イジメじゃねーよ、おれは事実を述べただけ。勇祐が年上の女と、道場でイチャついてるって…現に勇祐は、さっき浮気を認めたろ?』
『お前…そんなこと吹き込んでたのか。どうりでさっき、ほのりの目が冷たいと思ったんだよ…。しかも浮気って何だ、居残り練習してただけだろ。』
『どーだか…オレはこの目で見てたんだぜ?練習なんて言って…実際は、ただ二人でイチャイチャしてただけじゃねーのかよ?』
『どうやったら、射形でイチャつけるんだよ?!…ほのり、全部ウソだからな!信じちゃダメだぞ!』
『うふふ、仲良しさんだね二人とも。』
こんな風に。なんだかんだいいつつも、僕らの仲は…幼馴染として良好だ。