この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
文句言いっこなしの三重奏
第5章 二重奏
『ちょっ…?!』
咄嗟に引っ込めようとする手首を、素早く掴まれて。チロリ、指先を舌が這う。
『な、何やってんだよ…汚いだろ?』
すっかり精液の舐め取られた指を、ちゅぽんと出して。ほのりはフルフル首を振る。
『汚くない、勇くんのだもん。』
『…いや、でも嫌だろ?こんな気色悪いの、顔にかかっちゃって…』
『あのね…すごく熱いんだよ。かかった瞬間、頬っぺもお腹も。火傷しちゃうんじゃないかってくらい、すごく熱くって…』
ほのりの手のひらが、僕のと重なって。指と指の間に、華奢な指が次々降りてくる。そうして恋人つなぎになった手を、ギュッと握って。ほのりは、いつになく積極的な目で僕を見上げてきた。
『…勇くんの温度。こうやって手を握っても分からない…体の中の。勇くんの中はこんなに熱くって、顔に飛んじゃうくらい滾ってるんだって…。それを知れるからね、あたし嫌じゃない。精子出されるの、嫌じゃないの…』
潤む瞳でまっすぐに…
そんなこと言うなよ。
錯覚するだろ。