この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
文句言いっこなしの三重奏
第5章 二重奏
『…じゃあ、ほのりは知ってる?』
恋人つなぎの手に、力を込めて。
もう一方をそろり…お腹の下へと滑らせる。
『きゃ…っ!』
『ここが、どれだけ熱いかってこと…』
今しがた愛したばかりのソコは、簡単に二本もの侵入を許してしまって。すぐさま纏わりついた愛液が、艶めいた歌を溢す。
『あッ…や、あんん…!』
『ほのりの体の中、まだこんなに火照ってる。すごい熱いよ……ねぇ、分かる…?』
ほのりは分かってるんだろうか。男は、単純だってこと。さっきほのりに言われたこと…それに僕が、どれだけ胸を焦がしたか…キミは分かっててやってるんだろうか。
『あっ…はあぁ…勇ッ…くぅ…!』
情熱的に僕の名を紡いだ唇は、まるで…口づけをねだってるみたいじゃないか。涙に揺れる瞳だって、おそらく…それは、僕への愛を伝えているんじゃないかって…
『ほのり…』
『ああ…あ、はあぁッ…』
ねぇ、感じてるから?
だからそんな瞳で見るの…?
『勇く…ッ…勇くん…!』
呼ぶのは、セックスがしたいから?
それとも少しは…別の感情が入ってるって、期待してもいいのかな…?
『ほのり、もう一回…!』
構わない。これが全部、錯覚だとしても。
キミをただ、愛させて…!
再びベッドに沈む、小柄な身体に被さって。焦れた心が、ほのりの全てを欲しがった。