この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
文句言いっこなしの三重奏
第5章 二重奏
『…残念。
さすがにもう一回は無理だな〜』
聞き慣れた声に、一瞬で。
いつだって、現実に引き戻すのはこの声で。
まるでほのりに愛されたみたいな…僕の独りよがりな幻想は、呆気なく終わりを告げた。
『…崇臣。』
『はは…お楽しみのとこ悪いけど、時間切れ。ほのり、そろそろ門限だろ?』
目線だけ横にやると…扉に寄りかかった崇臣の姿。いつから居たのか…目が合うと微笑を浮かべ、組んだ腕の中からピッと、壁の時計を指差した。
『あっ…ほんと!…ひゃっ!』
ベッドから飛び起きようとした反動で、お腹の精液が垂れる。急いでティッシュで拭いてやると、ほのりは恥ずかしそうに背を向け、いそいそと身支度をし始めた。