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思い出のアルバム
第21章 赤い糸は…


「修ちゃんと…全然連絡とらなくなって…。本当はメールしたいのに、会いたいのに……迷惑になって嫌われるのが嫌で…出来ずに我慢してたの。
でも、その時間が長くなればなる程……信じてるのに嫌な妄想しか出来なくて……。
修ちゃん…他に好きな人出来たんじゃないかって…何度も聞きたくて連絡しようとしたの。
でも、もしそうならって…現実を受け入れるのが怖くて……」


たどたどしい言葉でも、修ちゃんはちゃんと聞いてくれる…


「そんな時、酔っ払って…寝ちゃって…ラブホに連れてかれてた…」


そう……修ちゃんが偶然、電話くれたあの最後の試合の日…。


「もしかして……無理矢理…されたのか?!」


修ちゃんは……こんな話しても心配してくれるんだね……。


「無理矢理って程じゃないけど……でも、不本意だった。修ちゃんへの想いあったし、裏切りたくなかった。
でも、修ちゃんの事、ちょっと忘れたいって想いがあったのも事実なの……他の人に抱かれて身体が満たされれば…こんな思い一瞬でも忘れられるんじゃないかって……」


そう……

考えたくなかった。

そうすれば、忘れた頃に修ちゃんが来てくれると思って。



「でも、抱かれる度に惨めになった。何でこんな事してるんだろうって……。修ちゃんへの想いを忘れるのは一瞬で、その分、正気になると余計に想いが増したんだ……んで、また忘れるために抱かれて……。
その悪循環を止めてくれたのは……由美だったの。由美に気付かされた…」


あのケンカが無かったら……

私は今でも自分と向き合わなかった。



「私だって都合良いよ……。ちゃんと自分の気持ちと向き合った瞬間、修ちゃんの事自分の良いように考えてばかりで……。修ちゃんなら絶対迎えに来てくれるって信じて……何も行動しなかった……」



「沙織は……行動してくれたろ?ちらし寿司。あれなきゃ今、俺だって来たかわかんないよ……」



そっか……

そうなの?

それしかしてないのに……


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