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思い出のアルバム
第4章 初めて尽くし
「お邪魔します…」
「そんな恐縮しないでよ…俺の部屋上だから」
ある夏休み前の日曜日。
私は先輩の家に来ていた。
そのきっかけは……
「あーーー!!数学どうしよう…」
朝の通学の時だった。
夏休み前に待ちかまえてる期末テスト。
私は、中学の頃から理数系が苦手で、すでにもう苦戦していた。
「数学って数Ⅰでしょ?俺見てやろうか?」
まさかの先輩からのお言葉!!
今まで受験の邪魔したくなくて、言えなかったけど、先輩から言ってくれたなら…
「いいんですか?」
「数Ⅰなら余裕だし。次の日曜日空いてる?」
横では由美がニヤニヤしながら経緯を見守っている。
そんなの気にならない。
「はい!!よろしくお願いします!!」
そんな展開で、先輩の家にお邪魔したのだった。
初めて入る先輩の部屋は、余計なモノを置いてないシンプルな部屋だった。
先輩の匂いがたくさん…
それだけでもドキドキしてしまった。
「とりあえず座って。さっそく始めちゃおう」
簡易テーブル用意されていて、先輩と相向かいに座る。
「どこわかんないの?」
「ここなんですけど…」
「…マジ?!本当に?」
「・・・バカですみませんねぇ!!」
先輩は県内1、2位を争う進学校だ。
数Ⅰなんて小学生の算数レベルだろう。
だけど、それでも優しく丁寧に教えてくれる。
すごく嬉しかった。
「ここがxならyは…」
先輩の顔が目の前に近づく。
先輩って…マツゲ長いなぁ…
いつもキスしてくれる唇…先輩のって柔らかいんだよなぁ…
あらぬ事を色々考えてしまう…
昨日夏奈と由美が色々言ってきたからだ!!
「自分の部屋だもん…もぉ押し倒して当たり前だよねー。先輩だってオ・ト・コだよー」
「沙織…数学の後は…俺の事をもっと教えてやるよ…って押し倒されてー!!」
「そのまま・・・やばーーい!!あたし濡れちゃうー!!」
「もう!!やめてよー!!」
本当に…そうなっちゃったら…
でも先輩なら…いいかな。
先輩なら…押し倒されても…いい…な。