この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
思い出のアルバム
第4章 初めて尽くし

「・・・そっか!!わかります!!あーなるほど…」
今日も、先輩のお母様と勉強をしていた。
「沙織ちゃんは理解力あるから、ポイント押さえればちゃんと出来るのね」
先輩のお母様はとても優しく、自分の娘の様に接してくれた。
先輩には、お姉さんがいるらしいが、家を出てしまっているので、お母様にとっても娘と過ごしているみたいで嬉しかったらしい。
「ずいぶん楽しそうじゃん」
塾帰りの先輩がリビングに顔を出した。
「今日は午前中だけ?じゃあお母さん午後出掛けるから夕飯適当に済ませてくれる?」
「あぁわかったよ」
先輩が部屋へ向かったので、私もその後を追う。
先輩と過ごせるのも久々だった。
部屋に入ると、先輩は映画を観始めていた。
先輩の隣にチョコンと座る。
・・・もしかして…今日…何か起こるかなぁ…
映画観ながら、色々と妄想してしまった。
しかし、先輩はいつもと変わらず映画に見入っている。
「先輩実は…他に彼女いるとかない?」
夏奈に言われた一言が蘇る。
そうゆう事をしてこない男なんて、絶対そうだ!!と夏奈は主張していた。
由美は、先輩に限ってそんな事は無さそうだけど…と庇ってくれたが、沙織も少し不安だった。
今も先輩は変わらない。
私…
思わず自分から先輩にキスをしていた。
唇を離すと、先輩は驚いて
「どうしたんだよ」
と言うだけだった。

