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思い出のアルバム
第7章 運命の冬
「あー腹いっぱい!!食いすぎた!!オカン作りすぎだろ…どんだけ楽しみにしてたんだか」
ご飯を終え、修ちゃんの部屋でゆっくり過ごす。
修ちゃんパパも仕事から帰ってきて、みんなで楽しく食卓を囲んだ。
私は鞄から包みを取り出し、のんびりテレビ観ている修ちゃんに差し出す。
「修ちゃん…とりあえず合格祝いに」
「ありがとう…開けていい?」
「うん」
プレゼントは時計にした。
高校生にしては少し頑張った。
でも、4月から離ればなれになっても、使ってもらえるように…
「おぉ!!大人っぽいなぁー。ありがとう嬉しい!!」
その笑顔が私にとって最高のプレゼント。
でも
「じゃぁ俺も…」
小さな小包が差し出された。
開けるとハートのプレートのネックレス。
そこには
“SYUJI&SAORI Eternal Love”
と書かれていた。
「エターナル……」
その文字盤を見ながら、どういう意味だっけ…と思って考える。
すると後ろからギュッと抱きしめられ…
「エターナルは永遠のーとか不滅のーって意味…」
耳元で修ちゃんの声が囁かれる…
「俺の気持ち……」
と、抱きしめる力が強くなる。
「4月から離ればなれになるけど…俺はこのまま沙織と関係を続けたいって思ってるよ…。
まさか、こんな思いになるなんて思ってなかったけどさ、今はお前との縁を切りたくない…」
修ちゃんの想いが聞けて、思わず嬉しくて涙がこぼれる…
「修ちゃん…私も同じだよ…」
「本当に?
これからは、今まで以上に、会いたくてもすぐに会えないし、何かあってもすぐ抱きしめてやれない…それでもいいか?」
「もちろんだよ…。そのかわり、何かあったら電話とか話しようね…メールも毎日1回はしてほしい…」
「あぁ…約束する…」
これからの不安…
正直まだ全部消えないけど、少し救われたようなきがした。
「そうだ!!修ちゃん…」
修ちゃんの腕から離れ、鞄からあるものを取り出す。
そして、カチューシャのように頭に結ぶ…
「さっきのは合格祝いのプレゼント。んで、これが…」
修ちゃんは少し驚いたように目を見開く。